竹の生命力はとても強く、日本各地で竹林を目にすることができます。とくに八木竹工業がある鹿児島県は、竹林面積が日本一の豊かな土地です。
たくさん生えている竹も、日常で使えるようになるまでは、煮たり燻したりと、さまざまな下処理をしています。そのままでも形はつくれますが、すぐにカビてしまったり、虫にやられてしまいます。また、形をつくったあとも、より日常で長く、安心してお使いいただけるように表面にはミツロウやウレタン樹脂など衛生基準をクリアした安全な塗料でコーティングしています。
強く、まっすぐ、しなやかな竹の心地よさを感じながら、楽しく、大切に竹製品をお使いいただければ幸いです。
お取扱いについて
より長く使うためにお客さまができること。
・ぬるま湯、中性洗剤、スポンジにて使用後すぐに洗ってください。
(たわし、磨き粉の使用は避けてください)
・水分をふき取り、陰干ししてください。
・カビの原因になるので、長時間の浸け置きは避けてください。
・直射日光を避けて保存してください。
・色あせ、反り、割れの原因になるので、食器用洗浄機、乾燥機、電子レンジの使用は避けてください。
・亀裂や破損の際は、使用をさけてください。
下処理について
カビや虫食いの予防のための作業です。
・油抜き:冬に伐採した竹を熱湯で煮て、竹のなかの油分を抜きます。竹にシミが残らないように、熱いうちに表面の油分や灰汁をふき取ります。油抜きをすることで、竹につやが出るので仕上がりがきれいになります。
・煤竹(すすたけ)加工:煙で燻すことによって、竹が丈夫になります。色が茶色っぽくなるのが特徴です。昔は屋根裏に置いた竹を、囲炉裏の煙で長い年月をかけて燻していました。
※伐採したばかりの生の竹を「青竹」、油抜きして天日に干した竹を「白竹」、その後さらに燻したものを「煤竹」と呼びます。
塗装について
下処理をした竹でも、日常で使用していくうちに湿気を吸ったりしてカビやすくなってきてしまいます。
そのために水が竹のなかに深く染み込みにくいよう塗装を施しています。
・ウレタン樹脂:合成樹脂の塗装です。食品衛生法の基準をクリアした安全性を確保した品質のものを使用しています。
・カシュー:カシューナッツの殻から採れる油を原料とした塗料です。漆に似た光沢を持ちます。色が豊富さが特徴なので、カラー展開している箸に使用しています。
・蜜蝋(みつろう):ミツバチが分泌した自然のロウです。小さなお子さんも安心して使えるように、ピックフォークやスクエアスプーンに使用しています。
・無塗装:よりナチュラルなものを求める声にお応えして、塗装をしない商品も製造しています。